シンピジュームの育て方&管理

花芽

根元から太くて、尖ってはいるけどふっくらとしています。

葉芽

花芽に比べると、ふっくら感はありません。

春(4~5月)の管理

夜明け前の温度が10℃前後になったら屋外で管理しましょう。肥料は新芽が伸び始めたら置き肥として、固形専用肥料(ハッピーハウスなど)、液肥(ハッピーハウス原液など)を1000倍に希釈して1週間に1回与えて下さい。5月になると根元から新しい芽が出てきます。これをそのまま育てていくと、葉っぱばかりが茂って花が咲かない株となってしまいます。花を咲かせるためには、新芽の間引きをして花が咲きやすいようにしないといけません。それが「芽かき」です。例えば、バルブから新芽が一つしか出てないならば、その新芽を育てます。その新芽が花芽でも葉芽でも、それは残します。二つ以上の新芽が出ている場合は、花芽を一つだけ残します。花芽1葉芽2なら花芽を一つ残します。花芽2葉芽1でも、花芽一つだけを残します。花芽を二つ三つも残すと株に負担がかかり、花が咲きづらくなるからです。花芽は触ってみると柔らかく、丸みを帯びているもの。

葉芽は少し硬く、細長いです。

でも、そんなものは毎年育てている人には見分けがついても、初心者には分かりません。自信がないのならば、新芽をしばらく放置しておきます。新芽が成長して、葉っぱが自然と開きます。中に「もう、明らかにつぼみに見えるもの」があったらそれは花芽です。葉っぱしか見えなかったら葉芽です。5センチくらいに生育すれば見えますから、無理に急いで芽かきをしないで待ちましょう。1つのバルブに1つの新芽になるように芽かきをして、これを秋まで続けて下さい。

MEMO
株分け株分けの基準は7~8バルブ以上のものを3バルブ1株として分けてください。
大きくなった株は植替え(鉢増しや株分け)を、5月末までに行って下さい。植え替え後は2~3週間半日陰に置き、肥料は3~4週間与えないで下さい。

夏(6~8月)の管理

屋外で管理し、梅雨後は夕方か夜に水やりをします。肥料は春と同様に与えましょう。夏には病害虫に注意しましょう。

●ハダニ・・・発生初期はオフナック乳剤を、それ以外はハダニ専用剤を葉の裏表に散布。

●ナメクジ・・メタルアルデヒド剤の忌避剤を鉢の上および周囲に散布。※農薬はラベル等に記載されている使用基準に従い、適用のある作物に使用して下さい。

秋【芽かきについて(9月頃)】の管理

芽かきとは、不必要な脇芽を摘み取る作業のこと。

シンビジウム栽培では、株が混み合うのを防ぐために9月ごろに芽かきを行いましょう。

1本の茎に1〜3個ほどの花芽を残し、残りの花芽と葉芽をカットします。

開花後の管理

昼間はレースのカーテン越しで日に良く当てて(温度は15~20℃)、夜間は10~13℃(最低でも5~7℃)であまり乾燥していない所に、昼と夜の温度差が15℃位までになるように置いてください。

水やりの仕方

シンビジウムは水分をたくさん必要とします。

特に生育期に当たる春から秋にかけては、水やりが重要です。

水やりは鉢内が乾きかけたら行いますが、夜間の温度が15℃位の暖かい場所に置く場合はタップリと水が鉢底から流れ出るまで、1℃に満たない場合は水が鉢底に届く程度に控え目に与えて下さい。土が乾きすぎないように観察して水やりをしてください。

気温が涼しくなる秋から冬にかけては1週間に1〜2回に減らします。

その後、蕾が伸び始めたら2日に1回程度に水やりを増やしてください。

この時期に水が切れると、花がつきにくくなってしまいます。

なお、花が開花してからの水やりでは、花に水がかからないよう株元にそっと与えるのがポイントです。

花後の管理

花もちは2ヶ月と長いが、開花後1ヶ月位で花茎の根元1~2cmの部位から切り取って下さい(花房の下部の花がしおれたら切り取って下さい)。ガラス越しの日に半日以上当てて下さい。休眠中なので肥料は与えず植物活力剤などのビタミン剤を引き続き与えて下さい。温度は開花中と同様に保って下さい。