紅はるかの収穫時期は10月から11月初旬

 

紅はるかは茨城県や千葉県、鹿児島県など広い地域で栽培されています。蒸しいもにすると糖度が高い非常に美味しいおいもです。糖質の中でも麦芽糖の比率が高く、強い甘みのわりには後口がすっきりとします。外観や甘さがほかの品種よりも「はるかに優れている」ことが名前の由来だそうです。九州など温かい地方では10月頃から収穫しますが、本州では11月初旬ごろです。 

収穫時期を見極める方法

さつまいもの品種ごとの収穫時期についてカンタンにご紹介しましたが、やはり植えた時期や気候によって、細かい収穫の時期は見極めが必要になります!この章の2つのポイントを覚えておきましょう。

1. 収穫の基本となる時期は、植え付けから約5ヶ月後収穫

基本的に植え付けから約5ヶ月後、4月から5月にかけて植え付けしたさつまいもの収穫時期は、その5か月後の9月から10月になります。品種によっては、早生品種といって5月中頃に植えて8月のお盆頃から収穫できるものもあります。また、収穫時期は、品種や植え付けした時期だけではなく、気温や標高によっても差がありますが、霜が降り始める前の11月初めまでには収穫を済ませるようにしましょう。

2. 葉の見た目が変わってきたら収穫のサイン!

収穫時期は栽培日数で見るほかに、葉の様子を観察することでも見極められ、青々とした葉の色が薄くなり、赤や黄色に変わってきて、しんなりと枯れた状態になったら、収穫時期が近付いているサインです。葉が枯れるのは、栄養が実にしっかりと行き渡っているからなので、さつまいもが順調に育っている証拠。このようにさつまいもを掘らなくても、葉の状態を見ると生育具合がわかります。

さつまいもの収穫方法

1. 収穫目安の1ヶ月ほど前に一度、試し掘りをする

収穫のタイミングを計るために、必ず試し掘りをします。収穫できる大きさになっているか、一ツルだけ確かめる作業です。掘り出したさつまいもが十分成長していれば収穫します。収穫に適した大きさは、20~25cm程ですが、品種によって異なります。さつまいもがまだ小さければ、土を元の通りに被せ、栽培日数をあと2週間延ばすと、程よい大きさのさつまいもが収穫できます。試し掘りであらかじめ大きさを確認することで、予定していた収穫日を早くしたり、または遅くしたりと調整します。試し掘りは収穫予定時期の1か月前に行うとよいでしょう。

2. 掘り起こす前に蔓(ツル)を切る

さつまいもを掘り起こす際は、まず鎌などを使い蔓を切ります。蔓を切っておいた方が掘り出す作業が楽になるため、蔓の根元を引っ張り上げ、地上4~5cm残して切り取ります。

3. 掘り起こすときは周りから少しずつ! 

掘り方のコツとしては、掘り出しやすいように、スコップでさつまいもの周りの土を柔らかくして、周りから少しずつ土を掘り起こしていくことがコツ。スコップをいきなり土に深く突き刺してしまうと、さつまいもを傷つけてしまいます。さつまいもを傷つけると、傷みやすくなるので慎重に掘り出しましょう。

さつまいもの保存方法

1. 天日干しをする

収穫したら、まず乾燥させることがポイント。さつまいもを一つ一つ切り離し、泥つきのまま2〜3日ほど天日干しをして、さつまいもが乾いたら、ついている土を払い落としてください。さらに1週間日陰干しをすると、余分な水分の吸収を防げるので、より日持ちします。

2. 一つ一つ包みダンボールで保存

さつまいもを保存するときは、新聞紙で一つずつ包んで、ダンボールに入れて保存します。ダンボールのふたは閉めて、上部に通気穴を開け、通気性を確保するとよいでしょう。貯蔵に適する場所は、温度が13~15℃、湿度が80%程度の場所です。家の中では温度変化が少ない廊下や床下収納庫などの冷暗所が適しています。温度が12℃以下になると低温障害を起こし腐る原因になりますので注意しましょう。農家では畑に穴を掘りもみ殻を入れてさつまいもを保存する方もいるようですが、家庭ではこのような方法で保存します。

3. 水洗いは禁止

収穫後に気を付けたいことは、さつまいもが水分を含むと腐る原因になるので泥で汚れているさつまいもを水洗いしないこと。

そのため、天日干しの際にも土をつけたままで、干した後に土を払います。