梅(実梅)の管理

春の花後の剪定

花後の剪定は、春の4月頃に新しい枝を芽吹かせるために行う剪定です。花後とは「花が咲いた後」のことを指し、その名の通り花が咲いた後に剪定を行います。
一つの枝に新芽を3〜4個残すようにして枝の1/3くらいをカットしていきます。

梅の木の花後の剪定のイラスト

夏の収穫後の剪定

夏頃の剪定は、花芽(成長して翌年花になる芽)を付けさせるために行います。花芽は後に花になる小さな芽のことをいいます。手順は以下の通りです。

長く伸びている枝を切っていく

長く伸びている枝は不要な枝です。1/3の長さに切り落としましょう。また、このときに、枝を短く切っていく作業を「切り戻し」といいます。

上に向かって真っ直ぐに太く伸びる枝を切っていく

幹や太い枝から、上に向かって真っ直ぐに太く伸びている枝を徒長枝(とちょうし)といいます。この枝をほったらかしにしてしまうと、梅の木が枯れてしまう恐れがあるので、切り戻ししましょう。交差した枝を切っていく

交差した枝は、日陰などに隠れていて元気がない方の枝を切っていきます。風通しがよくなるように切り戻ししましょう。

枯れている枝を切っていく

枯れた枝は見栄えも悪く、放っておくと害虫の餌になってしまう場合もあるので、気にせず切り落としていきましょう。

内側に伸びた枝を切っていく

内側に伸びた枝は、そのままにしていると混み合って幹を傷つける可能性もあるので、根元から切っていきます。この混み合った不要な枝をカットしていくことを、「間引き」といいます。

梅の木の剪定を行う枝

冬季の剪定

冬季の剪定は樹形を整えるために行います。夏季の剪定と同じで、長く伸びている枝や徒長枝、交差している枝を剪定していきましょう。夏季の剪定に比べて、葉が落ちているはずなので剪定がしやすいと思います。

梅の肥料

梅の肥料は、元肥として10月上旬に有機肥料2キロ(8-8-8の場合)、7月に“お礼肥(おれいごえ、おれいひ)”としてお疲れ様の意を込めた追肥を2キロ散布します。
ただし、花や実がならなかった年は、葉が元気なようであればお礼肥は必要ありません。働いていない人にお礼する必要はありません。
栽培カレンダーにあるように、6月に収穫を終えて疲れきった木は、目には見えずとも、7月の盛夏期に来年の花をせっせとこしらえています。7月のお礼肥は、来年の花芽づくりを促す意味があります。
木が古くて元気がない場合は、4月にも500グラムほど肥料をやっておくと良いでしょう。
鉢植えの場合でもタイミングは同じ10月、4月(鉢植えの場合は必ずやりましょう)、7月ですが、鉢の大きさにあわせて減量してください。