温州みかんの栽培管理

栽培環境・日当たり・置き場

日光を好むので、庭植えの植えつけ場所、鉢植えの置き場とも日当たり良好な場所を選びます。

水やり

鉢土の表面が白く乾いたら、鉢底の穴から少し流れ出るくらいたっぷり与えます。庭植えの場合は、土質や種類にもよりますが、夏に日照りが続くようなら必要です。カンキツ類の栽培では、春から夏にかけての果実の成長期に水切れさせると、落果や落葉の原因になります。植えつけ直後や空気が乾燥している時は、十分に水やりしましょう。しかしながら、成熟期に当たる10月~12月は、土を乾かし気味に管理した方が、果実の色づきが早くなり、甘い果実ができます。

肥料

庭植え、鉢植えとも、3月、6月、10月に有機質肥料か速効性化成肥料を施します。カンキツ類の施肥は、基本的には年2回です。元肥として2月から3月に施し、追肥として9月から10月に油かすや緩効性化成肥料を施します。2年生以下の苗であれば、元肥として粒状肥料を1株あたり200g程度施し、さらに追肥として100g程度を施しましょう。施肥量は、成木になるにつれて徐々にふやします。また、樹勢が弱っている時は、液体肥料が効果的です。色々な液体肥料がありますが適宜希釈したものを、株全体にかけて施します。

剪定

 柑橘類の整枝、剪定は、2月から3月に行ないます。まず、1~3年目の苗木は、病害虫の被害にあった枝、前年の秋に伸びた枝、充実していない枝などを切り詰めて樹形を整え、樹の内側まで日光が当たるように、側枝を開くようにします。樹形がある程度できあがった4年目以降の株には、主に間引き剪定を中心に行います。

病気と害虫

害虫:エカキムシ、カイガラムシなど
特に問題になる病害虫はありませんが、幼木を早く大きくするには、夏秋梢(夏や初秋に伸びた枝)へのエカキムシの防除は欠かせません。また、カイガラムシ類の発生にも注意しましょう。

用土(鉢植え)

水はけ、水もちのよいことが大切で、この条件さえ満たせば、土はあまり選びません。一般的な市販の用土を用いる場合は、赤玉土小粒78、腐葉土32の配合土を用います。

植えつけ、 植え替え

適期は3月下旬から4月中旬です。鉢植えの植え替えは、根詰まりを防ぎ、通気をよくするのが目的で、鉢の大きさ、生育具合にもよりますが、通常23年に1回は必要です。

ふやし方

つぎ木3月下旬から5月上旬の休眠期つぎ、8月下旬から9月上旬の芽つぎでふやします。

主な作業

 

剪定:適期は3月です。不作の年は、夏秋梢が多く発生した場合は、一部を予備枝として残し、ほかは整理します。